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論文

安定同位元素$$^{5}$$$$^{0}$$Crを用いた新生児循環血液量測定法

進 純郎*; 鈴木 康之; 中村 恒穂*; 仁志田 博司*; 山林 尚道; 出雲 三四六; 本木 良蔵

医学のあゆみ, 130(6-7), p.437 - 439, 1984/00

循環血液量の測定には色素法や放射性物質が用いられていたが、色素法では色素が組織にとり込まれるため正確性に欠け、放射性物質は生体に放射線被曝の問題があった。我々は生体への問題のない安定同位元素$$^{5}$$$$^{0}$$Crを使用して新生児循環血液量の測定方法を検討した。乾燥した赤血球を原研の原子炉で照射し、放射化分析後同位体希釈放により赤血球量を求めた。基礎的検討により血液1ml当り10$$mu$$gのCr量でほぼ赤血球に90%標識され、かつ赤血球洗浄が不必要であることが判った。保原中央病院および北里大学病院において出生した正常新生児4名と重症RDS児1名について循環血液量および赤血球量測定を行った。正常成熟新生児では比較的安定した値を示したが、病児の場合には大きく変動することが示唆された。

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